10年前に(その翌年も)ご縁があって、チベット仏教のザ・チョゼ・リンポチェさまの通訳をしました。その前の年に、初めてお会いしたのは、偶然にもわたしの誕生日で、わたしにとって特別のご縁がある方だと思いました。
悟りを得た方の通訳の経験は、インドの瞑想のせんせいとリンポチェさまのおふたりです。
他言語を日本語にするときには、たくさんの選択肢があります。会議通訳なら正確に決められた言葉を使うのでしょうが、スピリチュアルな通訳は話し手の音(声)が、手がかりになります。
その音から、実際の思いや伝えたいことを感覚的に捉え、瞬間的に、日本語に置き換えていきますが、もちろん、教えが大事ですから、意訳ではありません。そして、通訳者として、話し手と同じ波動で音を出していくという行為を行います。
そんなわけで、わたしは自分のことを「音の通訳」と呼んでいます。
ひとは、話を聞くときには、話し手の音や息づかいから理解していくので、実は言葉をほとんど頼りにしていないのです。特に、スピリチュアルな話のときには、言葉よりも話し手の全身から発せられるメッセージのほうを取り入れているのだと思います。
この通訳の方法は、誰かに教えてもらったことではなくて、自分の経験から導いたことです。正しいかどうか分かりませんが、このやり方がわたしらしいと思っています。
そして、今、言葉がつたない1歳、2歳児の子どもたちの想いを言葉にすることに、役立っています。彼らの話す言葉は限られた単語で、あまり意味がないのですが、それを話すときの声の音や息づかいからわたしが言葉にしていきます。そうすると、子どもたちは、自分のことをわかってくれているという安心した表情をして、こころを寄せてくれるのです。
リンポチェさまや瞑想のせんせいに、教えて頂いたギフトだと思います。
10年前のわたしは、ベリーショートで今のわたしとは別人です。小坊主の一休さんみたいでしょ(笑)

