目を見張ると、音が聞こえなくなるよ…という話
ある日……
オーケストラと合唱団で、メサイアの練習をしているとき、ある大学生のバイオリニストに、指揮者が言った言葉。
「わたしの指示を、目を見張って見ることで、自分の音(演奏しているバイオリンの音)が聞こえなくなるんだよ。だから、わたしをそんなに見つめないでください!」
耳を澄ますためには、目にチカラをいれないこと。
子どもといるときに、感じていたことなのですが、大学生に対しても同じだったことに、とっても嬉しくなりました。聞くことに意識が向いているというのは、こういうことなんです!指揮者は、聞くことの専門家ですものね。
これは、5〜6人の子どもたちに紙芝居を読むときに、わたしも感じていたこと。
子どもは真剣に見ているときは、耳よりも目を使っている。
その子どもたちに、目と耳を使えるような、いい塩梅の音って何かな?…そんなことを、子どもの反応をみながら、いつも考えています。
声の大きさではなくて、声の質、音の要素が大きいように思います。
人前で話をするとき、目の前の人に資料を見せると、話を聞いてもらえていないように感じることってありませんか?
もしかしたら、あるある!の話をかもしれませんね。
みること、と、きくことは、こんなふうに繋がっています。