はなむらさんのて?!
10月のある日
園にお客さまがいらっしゃったので、保育の手足が足りませんでした。
1歳4ヶ月のはーくんを、ラックに乗せてユサユサしていたら、おーちゃんがやってきました。
「はなむらさん、いっしょにねよう!」
「いま、はーくんをねかせてるんだけど、おーちゃん、まてる?」
「わかった!」
「おーちゃん、はなむらさんのひざのうえにすわって、まっててね。」
おーちゃんを膝の上に乗せて、ユサユサしていたら、えーちゃんがやってきました。
「えーちゃん、いっしょにユサユサしてくれる?」
「いいよ〜!」
わたしがユサユサしている腕を、おーちゃんが撫でてくれて…
「はなむらさんの〜て〜!」と言って、イヒヒと笑いました。
えーちゃんも「はなむらさんの〜て〜!」と、少し大きい声で言ったので…
「えーちゃん、はーくんねむいから、シーね」と言ったら、口に人差し指を当てて、真面目な顔で「シー」と言いました。
えーちゃんには、小さな弟がいます。お家でも、同じこと言われてるのかな?
「はなむらさんの〜て〜!」と、小さい声で言い合う3歳男子のゴールデンコンビと一緒に、イヒヒと笑っていたら…
支援者さんがやってきて、
「えーちゃん、おしっこしたの?もうねなくっちゃ。」と言って、わたしたちが何をしているかを見ることもなく、わたしにも声をかけずに、さぁ〜っと、えーちゃんを連れていきました。
やれやれ!
そうしているうちに、いつも、はーくんを寝かしつけている支援者さんが来たので、わたしとおーちゃんはお布団のところに行きました。
おーちゃんに「11ぴきのねこ」を読みながら、えーちゃんの気持ちを考えていました。
実は、わたしは頃合いを見て、えーちゃんに、こんな話をしたかったのです。
「えーちゃんも、あかちゃんのときに、ママにこんなふうにユサユサしてもらったんだよ〜。『えーちゃん、かわいい。かわいい。』って、ママがいったんだよ。」てね。
えーちゃん、赤ちゃんがいるから、ときどき淋しそうにしてるから…ママの気持ちを話したかったなぁ。
でも、お昼寝の時間が来ていたし、おしっこする時間も来ていたので、支援者さんがしたことは、間違っていないし、わたしが大変だと思って、えーちゃんを連れて行ってくれたのも分かるのだけれど。
見えないものの中に、いろんな気持ちが詰まっています。そのときは説明できないし、後から話したら、わたしは保育士だから、遠慮して、きっと「ごめんなさい!」って言われるだろうし。
いろんなことが、こころに残りながらの保育です。

